冬になり寒くなると空気が澄んできて景色が綺麗に見えてきますね。
風景写真を撮る者としては見逃せない季節です。
今回は風景写真の中でも「富士山の撮影」にスポットライトをあてて、富士山を撮影できるポイントや周辺の環境などを詳しくご紹介したいと思います。
富士山を撮影しに行くなら季節は秋~冬がオススメ
富士山を撮影するにはどの季節がいいか?というと、秋~冬がオススメです。肌寒くなる秋口から空気に透明感が出てくるため、富士山がくっきりと見えてくるからです。
春夏が決してダメというわけではないのですが、富士山に霞がかかって見られない日が多かったり大気が不安定だったりするので確実に撮影したいと考えている方は秋冬がベター。
また、冬になると富士山には雪が積もり始めます。
毎年12月半ばには雪が積もりはじめ、1月下旬頃に銭湯の壁画などで見られるような雪の積もった富士山になっています。
オススメの撮影スポットのご紹介
1.山梨県忍野村
写真:忍野村から富士山を望む
忍野村からは迫力のある富士山が見られます。
立ち並ぶ古民家と富士山は周辺の自然との調和がとれていて、過去へタイムスリップしたかのように感じます。
「日本らしさを感じられる富士山」を撮影したい方には是非訪れてもらいたいスポットです。
アクセスも比較的良い方で、東名高速道路御殿場I.Cから45分、または中央自動車道河口湖I.Cから20分程です。忍野村方面へのバスツアー等には組み込まれていることもあります。
住所:山梨県南都留郡忍野村忍草1514
山梨県南都留郡忍野村忍草1514
2.達磨山(静岡県沼津市・伊豆市)
達磨山山頂から北の方角を見ると手前には駿河湾と伊豆の山の連なり、その奥に富士山を拝むことができます。夜間、富士山を中央に置いて星を撮影する方も見かけるスポットです。
標高982mの山なので、比較的軽めの装備でも登れる山です。
しかしながらアクセスはかなり悪い部類にはいります。
西伊豆スカイラインの途中にあるため路肩に車を止めるのが容易ではないこと、場所自体が分かりづらいため初めて訪れる方は通りすぎてしまうことが予想されます。
そして肝心の秋冬には、朝と夜では路面凍結の恐れがあるため、読者の皆様は事故に気をつけて頂きたいところです。
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3.達磨山レストハウス(静岡県伊豆市)
写真:展望台から富士山を望む
達磨山の紹介を読んで「達磨山への登山は難しいかも…」と思った方には、「達磨山レストハウス」を訪れてみてはいかがでしょうか。
達磨山レストハウスは達磨山に行く途中にある道の駅のような休憩所で、自家用車で訪れることができます。
広い駐車場が完備されており、トイレ、めし処があります。
さらに富士山を望むことができる展望台とがあります。
住所:静岡県伊豆市大沢1018-1
静岡県伊豆市大沢1018-1
4.東名高速道路 富士川SA(サービスエリア) 下り :名古屋方面(静岡県富士市)
写真:富士川SAから富士山を望む。右手前に見えるカフェはスターバックスコーヒー。
アクセスのよさは高速道路のサービスエリアなので言わずもがな。
駐車場も比較的空いていることが多く立ち寄りやすいです。
眺望台があり、スマートフォンや一眼レフカメラを手にして撮影している方をよく見かけます。
名古屋方面への観光の方はついでに寄ってみてはいかがでしょうか。
ちなみに富士川SAのオススメグルメはネギのたっぷり乗った富士山ラーメンです。
住所:静岡県富士市岩淵1224 富士川サービスエリア
静岡県富士市岩淵1224
5.三島大吊橋(三島スカイウォーク)(静岡県三島市)
山々の自然に囲まれた富士山を撮りたいなら、三島大吊橋です。箱根山麓の西に位置する静岡県三島市に、昨年12月大吊橋が架かりました。
大吊橋から望む富士山はまだまだ知られていないのですが、アクセスがとてもよく東名高速道路沼津I.Cからおよそ15分という場所のため連日観光客で賑わっています。
これから人気が出てくる観光スポットになることでしょう。
公式サイト:http://mishima-skywalk.jp/
住所:静岡県三島市笹原新田313
静岡県三島市笹原新田313
撮影によってレンズを使い分ける
富士山の撮影には撮影ケースよってレンズを使い分けられるといいでしょう。撮影場所によって必要となる焦点距離は変わってきますが、経験上の目安として以下が挙げられます。
1.富士山と景色(風景)を撮りたい→24mm~85mm
例えば逆さ富士で写る湖を入れたり、紅葉と一緒に撮る富士山などは概ね24mmから85mmで撮ることが多いです。ほとんどのスマートフォンや一眼レフのキットレンズ、コンパクトデジタルカメラはこの焦点距離をカバーしています。
写真:だるま山レストハウスから24mmで撮影。
富士山から手前の山や湾まで写っている。
2.富士山と一緒に記念撮影→50mm~120mm
スマートフォンで撮影する時に背景に富士山を入れて人物の記念撮影するとき、肝心の富士山が写っていない・薄いなんてことがしばしば起こります。それは被写体と富士山の距離が遠いために起こります。
そんなときには望遠域のレンズを使うことで解決できます。
写真:だるま山レストハウスから120mmで撮影。
圧縮効果によって遠くにある富士山と手前の人物が近くにあるように感じる。
望遠レンズを使うと写真に圧縮効果という現象が起きます。
簡単に説明すると、手前の被写体と奥の被写体が近くにあるように見える現象です。
この圧縮効果を使って撮影することで富士山との記念撮影も上手にできるようになります。
ただし、残念ながらスマートフォン単体のズームでは圧縮効果を期待できないため、外付けのスマートフォン用ズームレンズを装着することが必要となります。
3.富士山だけをメインに撮りたい→85mm~300mm(いずれの焦点距離も35mm換算値)
富士山だけとなると、広角レンズよりも85mm~の望遠レンズを使用したほうが良いでしょう。85mmで富士山の裾~山頂、300mmだとほぼ山頂だけが撮れます。
富士山の細かな輪郭まで撮影することができます。
ただし、300mmとなるとブレやすくなるため、ISO感度を上げてシャッター速度を上げたり三脚を使うなどの工夫が必要となってきます。
写真:300mmで撮影、三脚・レリーズを使用。
富士山の登山道のディティールまで分かる。手前の山は宝永山。
番外編:富士山のうんちく話~静岡県と山梨県で富士山の形が違ってくる!?~
富士山は静岡県側と山梨県側で形状が違っています。お札に描かれている富士山や湖に写した逆さ富士のほとんどは山梨県側から見た富士山です。
全体的な形が綺麗な三角をしています。
一方で静岡県側から見た富士山の形状には大きく分けて三種類あり、静岡県の西部・中部、東部、伊豆地区から見える富士山は異なる形をして見えています。
これは約300年前、江戸時代に噴火した影響でできた噴火口があるためです。見慣れていない方が想像している富士山とは少し違うと感じるかもしれません。
噴火口は富士山南側の中腹にあり、横から見た場合山のように見えることから「宝永山」と呼ばれています。
静岡県民の方々はこれがないと富士山とは言えないとかいう方もいるとか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。単純に富士山を撮りたいと思っていても、どこで撮影していいのか分からないことありますよね。
ネットで探してみても、イマイチわからないことがあったりします。
今回の記事が読者の富士山の撮影に役立ててられれば幸いです。
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